廣川 州伸 氏

コンセプトデザイン研究所長

全国ミステリーツアーをミニ体験し
     つなぐ力を磨こう!

 都会の人に地方の魅力を知らせたり、地方へ受け入れたりする「移住・交流推進機構(JOIN)」(会長:島田晴雄千葉商科大学学長)には、72の有力法人と全国八百数十の地方自治体が加入しています。JOINの特長は、地方自治体と地元企業が連携し、多彩なビジネスを起こし、地域を潤すことにあります。
 そのプロジェクトの一環として昨年11月、「JOINミステリーツァー」を東京・赤坂サカスや静岡県下田市で実施したのは日本ビジネス作家協会です。そして、問題づくりや探偵@ホームズ役に扮するなど中心的な役割を果たしたのは廣川州伸氏です。廣川氏が参考にしたのは、継続開催され今年9回目を迎える埼玉県深谷市の商工会企画・運営の地域町おこし「深谷宿ミステリーツアー」です。このミステリーツアーには、①謎解き、②町のスポット再発見、③歴史的建造物や特産・味覚の堪能、④参加者同士の語らい――といった楽しみがあります。
 いま日本は地方でも人間関係が希薄になっています。廣川氏は、このミステリーツアーを起爆剤に、町の人と参加者、参加者同士が「つながる」ことで、声を掛け合う、元気な街づくりを目指しています。
 このミステリーツアーは今後全国展開が予想されます。そこで廣川氏から意義と手法をレクチャーいただき、参加者の方々にミニ版を体験してもらう企画を立てました。みなさまのご参加をお待ちしています。

【講師の経歴】

1955年東京都生まれ。84年3月東京都立大学人文学部教育学科卒業後、マーケティング・リサーチ会社に就職。90年広告制作会社にプランナーとして転職。
98年コンセプトデザイン研究所所長として独立。時代潮流を見据えての未来予測、新事業プランニング活動を推進。
現在、地域活性化事業を推進しながら、企業のブランド戦略、経営者個人向け出版プロデュース等、コンセプトをデザインしている。
NPO法人日本ビジネス作家協会理事・事務局長。著書『ゾウを倒すアリ』(講談社)、『部下がみるみるヤル気を出す 3分間ミーティング』(すばる舎)等。


ご意見  【講師・参加者】
講師のコメント (廣川州伸)
九十九里地域でミステリーツアーを仕掛けてくれたら「成功」
      コンセプトデザイン研究所所長 廣川州伸
 こんにちは。2009年4月11に、「ねっと99夢フォーム」で講演させていただいた廣川です。
 講演の冒頭に「私の話を聞いて、地域のために自分が率先して、このミステリーツアーを仕掛けていきたい」と思ってくれる人が、たった一人でもいいから出てくれたら「成功」。行動しようと思う人が誰もいなかったら「失敗」というお話をしました。
 講演の後で、10数名の方が2階に来てくださり、感想を述べてくれました。参考になったというお話とともに、「検討したい」という声もあがり、ほっとしました。
 いつも思うのですが、講演をする者の役割は、実は難しいことを伝えることではありません。もちろん、知っていることは、しっかりと、わかりやすく伝えるべきです。でもそれだけなら、映像を流せば済んでしまいます。
 わざわざ、私が直接お伺いしてお話をする。これは、知識の伝達の他に、「モチベーションを上げてもらう」ことと「講師との関係ができること」が挙げられます。
 モチベーションとは「やる気」のことですが、私の場合は「行動するためのやる気」と考えています。行動に移してくれる人がでてこそ、講演会は成功といえるのです。
 また「講師との関係ができる」のは、単に名刺交換ということではありません。講師がわざわざやってくるのと同じように、聴講していただいたみなさまも、わざわざやって来てくださった。これはもう「出逢い」に他なりません。
 私が本講演をさせていただいたのも、土屋さんとの出逢いがあったからこそのこと。生きていく上で、「出逢い」ほど大切なものはありません。この出逢いが今後、何らかの形で続いて、将来「あ、あれがきっかけだったな」と、ふりかえることができたら本望です。
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参加者のコメント
勇気と感動を与えてくれた廣川州伸氏
千葉県産業振興センター 経営支援部
総合支援室 副室長 植草 進
 始めに、「ミステリーツアー」とは、どのようなものかと疑問が生じた。しかし、講師の廣川州伸先生の話し方で謎解きが始まったように、だんだん話にのめり込み、最後には時間の経つのが早く感じられた。
廣川先生の実例に基づく「谷宿ミステリーツアー」の体験をお話しくださり、謎解きが自分の頭の中にも始まり、徐々に理解が深まってきた。
つまり、町おこしのために、地域の活性化のために、商店が生き生きとするために、廣川先生からするとビジネスにならない町ぐるみの「ミステリーツアー」を企画し、それを生き甲斐のひとつ(ポテンシャル)としていることがわかり、感銘を受けた。
「町ぐるみの地域活性化」のために、あまりお金をかけず、町ぐるみ、地域ぐるみの取組を、「ミステリーツアー」という企画で全国展開できることはすばらしいことだと思った。
更に、「事例」で取り上げた「伊藤左千夫:ITOUSATIO」についても、謎解きから始まり、各番号札に前からも後ろからも同じ(OZIZOさん)工夫をこらしているところに、「ひと工夫」の後が読み取れ、さすが、ミステリーの語源のいわれがあるものと感じた次第です。
したがって、個々の町が、各町ぐるみでひと工夫すれば、オリジナル、独自の町ぐるみのミステリーツアーが企画できるものと感心し、意を深めた次第です。
また、「あいさつは地域から力をもらう」(つぼ八創業者の石井誠二氏を引用)と講義されたが、まさしく、パソコン等が繁盛し、人同士のあいさつ、コミュニケーションが少なくなってきたことは、町の活性化、子供の活性化、家族の活性化が薄くなってきたことでもあり、とっても嘆かわしいことと思います。
昔は、「地域ぐるみの教育」がなされていたことを記憶しているが、私だけではないと思います。
廣川先生の「ミステリーツアー」謎解きをとおして、地元からも何かできるものがあるのではないか、小さいことから始めなくちゃいけないという思いになりました。
講義後の二階でのミーティングも廣川先生の熱意あるお話、情熱たっぷりのお話、今回のセミナーをとおして勇気と感動をもらいました。ありがとうございました。
参加者のアンケートより