講師 門田 真乍子 氏
門田氏は国内のほか世界53か国、250都市の色彩を調査した結果をもとに、配色表「配色の手」を作成した。同配色表は、多くの人が感じる快適配色を選択基準に構成したもので、色彩の知識をもたない人でも簡単にイメージに合った配色が行えるのが特徴。色彩をウォームカラー、クールカラー、ジョイントカラーの3グループに大別し、塗ろうとする色彩を選べば、それに合う色がすぐ見つけられる。心地よい街並み・建築は配色に秘訣があり、▽自然界の色が使われている▽ウォームカラー・クールカラー同士で配色▽トーンが同一か類似―などの共通項があるという。門田氏は日本の建築物の配色は無難過ぎる点やトーンが明る過ぎることを指摘。特に内装には少し濃い目の配色を用いると人物を引き立たせる効果があることを説明した。また、コンピュータによるカラーシミュレーションの場合は、前段階で「配色の手」を利用し、最終的には塗り板見本でプランニングすることを推奨した。