齋藤 泉 氏
㈱日本レストランエンタプライズ アドバイザー
短大在学中に「休憩中に蔵王でスキーができるかも…」と思って山形新幹線の車内販員「つばさレディー」に応募した齋藤泉さんはこの19年間、2ヵ月更新のアルバイト契約で山形新幹線を中心に車内販売に従事しています。
年齢、職業、国籍、性別がさまざまな一瞬の出会い、一期一会の顧客に対し、「新幹線で気持ちよく心地よく過ごしていただきたい」「喜んでもらいたい」と思って、①自身に課す5つのルール、②ワゴン内の商品配置の工夫、③エプロンのポケット、④新しい駅弁の企画開発への関与――など独自の販売方法や研究は止むことがありません。
その結果、東京と山形・新庄間の3時間半、定員400人の車内で片道187個の駅弁を販売したという記録を挙げました。そのときの片道の売り上げは26万5000円です。
各種メディアからも注目を浴び、テレビ出演や講演など全国区の有名人となった今も、顧客のために日夜山形新幹線中心に車内販売員として、サービスの向上と後輩の育成に努めています。
- 齋藤 泉(さいとういずみ)氏の略歴
- 1973年(昭和48年)東京都練馬区生まれ。92年、文京女子短期大学(現文京学院短期大学)1年のとき山形新幹線が開業し、社内販売「つばさレディ」に応募、1期生となる。都内短大2校を卒業後も2カ月更新のアルバイトとして勤務、平均的な販売員の4倍近くを売り上げている。各種メディアからも注目を浴び、テレビ出演や講演など、全国区の有名人となる。著書に『またあなたから買いたい! カリスマ新幹線アテンダントの一瞬で心をつかむ技術』(徳間書店)がある。
講師のコメント
人だからこその可能性がある!
株式会社日本レストランエンタプライズ 齋藤 泉
当日はとてもぬくもりのある場所ととても温かい大勢の皆様に迎えられ素敵な時間をすごさせていただきました。また、皆様にとてもご熱心に耳を傾けていただき、あっという間の一瞬の出会いでした。ありがとうございました。
東日本大震災からちょうど3ヶ月ということや次男を出産して間もないこともあり、私自身、『人』のつながりや『人』の温もりの必要性を今まで以上に強く思っていました。
皆様の前で話をさせていただき、皆様の表情を間近で拝見し、人の温かさを肌で感じ、改めて思ったことはやはり『人だからこその可能性』があるはずだということでした。
いかに生き生きと前向きに生き抜くか、可能性をいかに発揮するかをこれからも永遠のテーマにして仕事も含めた私の人生を楽しみたいと思っています。
ありがとうございました。
参加者の声
「毎日の『一期一会』を大切にする」ありのままの姿を実感
NPO法人ミュージックカフェ 冨満卓哉
一見かわいらしい(失礼)お嬢さんが、パワーいっぱいの機関銃トーク--。
自信に満ち満ちた彼女に、聴衆も引き込まれていきます。
そこには単なる車内販売を超越した経験と熱意、戦略から練りこまれた、彼女の「技」と、見事に反応する「客」のwin/winの構図がありました。
会場は2時間30分の間、真剣に聞き入る聴衆の姿があり、皆満足していた様子--。
おそらく講演後の本の販売数もこれまでで一番多かったかもしれません。
本の購入者への署名と握手+写真撮影……と、サービスもさすがでした。
そこには「毎日の『一期一会』を大切にする」と語った齋藤泉のありのままの姿が見えました。