木村 秋則 氏

木村興農社代表

「奇跡のりんご」が教えてくれた宇宙の采配

「化学的に合成された農薬や肥料を一切使わないりんごづくり。不可能と言われた栽培を可能にした秘密は、畑にある。あえて雑草を伸び放題にしている。畑を自然の状態に近づけることで、そこに豊かな生態系が生まれる。害虫を食べる益虫も繁殖することで、害虫の被害は大きくならない。さらに、葉の表面にもさまざまな菌が生息することで、病気の発生も抑えられる。人工的にりんごを育てるのではなく、りんごが本来持っている生命力を引き出し、育ちやすい環境を整えることだ。」
 これはNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」(第35回 2006年12月7日放送)のイントロです。番組の主人公は、肥料、農薬なしには絶対に不可能と言われていたりんご栽培の常識を覆し、切って2年間放置しても腐敗せず、干からびた状態のままでもフルーティーな香りが残っているという、「奇跡のりんご」を誕生させた木村秋則氏です。「プロフェッショナル 仕事の流儀」を機縁に出版された『奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録』(幻冬舎)は怒濤のベストセラー、テレビ東京「ルビコンの決断」でもドラマ化されるなど一躍時の人になりました。
 しかし、それまでの道のりは、何年もの無収穫・無収入、多額の借金、同業者の嘲笑と、想像を絶する苦難の連続でした。木村氏から「奇跡のりんご」誕生までのプロセスや今後の活動などについてうかがいたいと思います。


木村秋則(きむら・あきのり Kimura Akinori)氏の略歴
1949年青森県中津軽郡岩木町(現弘前市)生まれ。弘前実業高校卒業後、首都圏の会社に就職する。20代前半より農業に従事。当初は、農協の指導に沿った慣行栽培のりんご農家だったが、家族に農薬被害が出始めたため、徐々に農薬を減らし、堆肥を使用する有機栽培に転換。その後、完全無農薬・無肥料の自然栽培農法でりんごづくりを始めるも、無収穫時代が10年近く続く。その間、自給自足のための米や野菜づくり等を行いながら、生計を立てる。米や野菜も自然栽培農法。また、木村農法に賛同する生産者が全国で増加し続けており、その指導にも力を入れている。著書に『すべては宇宙の采配』(東邦出版』等がある。












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